はじめに
ペットシッターとして活動を始めたばかりのころは、依頼が入る日もあれば、思ったより予定が空く日もあります。とくにリピーターさんがまだ少ない時期は、『こんな状態で大丈夫なのだろうか』と不安になることもあるかもしれません。
けれど、仕事が少ない時期は、ただ待つだけの期間ではありません。見直しや準備、学びに時間を使えるからこそ、これからの仕事につながる土台を整えやすい時期であるとも考えられます。
この記事では、ペットシッターの閑散期にやっておきたいことを、実務・学び・集客の面から整理してご紹介します。
手が空いている今だからこそ進めやすいことをひとつずつ積み重ねて、次の依頼につなげていきましょう。
ペットシッターの閑散期は、土台を整える時間と考える
ペットシッターの仕事は、時期や地域、依頼の内容によって忙しさに差が出やすい仕事です。
繁忙期には予定が詰まりやすくても、その反対に比較的落ち着く時期があるのは珍しいことではありません。とくに開業したばかりのころは、まだ知名度や実績が十分ではないため、依頼数に波が出やすいものです。
そのため、予定が空いている日が続くと、『自分には向いていないのでは』『続けていく自信がない』と気持ちが沈んでしまう方もいるかもしれません。
ですが、閑散期は見方を変えれば、普段あと回しになりやすいことにしっかり時間を使える時期でもあります。
仕事が少ない時期に準備しておいたことが、後からじわじわ効いてくる、ということは少なくありません。
依頼が少ないこと自体は、めずらしいことではない
開業直後は、ホームページやSNSを作っても、すぐに依頼が安定するとは限りません。
これは、どんな仕事にも言えることですが、とくにペットシッターは信頼関係が前提となる仕事ですので、むしろ、最初からうまくいくことの方が少ないのではないかと思います。
最初のうちは、知ってもらうまでに時間がかかることも多いですし、問い合わせがあってもすぐ成約につながるとは限りません。
そのため、開業時に感じる閑散期については『うまくいっていない証拠』と考えすぎないことも大切です。むしろこの時期にどう動くかで、その後の仕事のしやすさが変わってきます。
時間があるからこそできることに目を向ける
忙しい時期には、お世話と移動、連絡対応だけで一日が終わってしまうこともあります。その点、閑散期は、見直し・学び・整備にまとまった時間を使いやすい時期です。
『今は仕事が少ない』だけで終わらせるのではなく、『今のうちに何を整えておくと次に役立つか』と考えて過ごすと、気持ちの持ち方も少し変わってきます。

仕事の入らない時期はつらく感じることもありますが、見方を変えると『後回しにしていたことをできる時期』『手を入れたかった場所を整えられる時期』でもあります。
ぜひ前向きに考えて、有用な時間を過ごしましょう。
まず見直したいのは、サービスの土台と仕事の準備
仕事が少ない時期は、新しいことを始めるだけでなく、今ある土台を整えるのにも向いています。
ホームページ上のサービス内容や案内の仕方は曖昧ではないか、チラシの文章が古いままになっていないか、もっと使いやすい契約書にできないか、など手を入れられるところがないか、見直してみましょう。
とくに外部に向けた広告などが整っていないままだと、せっかく見つけてもらえても問い合わせにつながりにくくなることがあります。
まずは、いろいろな部分が保護者さんから見てわかりやすい状態になっているかを確認してみましょう。
ホームページや料金表の内容を見直す
ホームページや料金表は、保護者さんにとって最初の判断材料になりやすい部分です。内容が少なすぎたり、説明がわかりにくかったりすると、不安を感じさせてしまうことがあります。
たとえば、以下のような点は閑散期に見直しやすいところです。
見た目を凝ることよりも、まずは必要な情報がすっきり整理されているかを優先すると、全体が整いやすくなります。
書類や連絡文のひな形を整えておく
初回のご案内文、事前確認のメッセージ、予約確定時の連絡など、ペットシッターの仕事の中には繰り返し使う文章がいくつもあります。
そのたびに、いちから考えていると、手間がかかるだけでなく、内容にもばらつきが出やすくなります。
閑散期のうちに、よく使う文章のひな形を作っておくと、後からかなり楽になるのでおすすめです。あわせて、カルテや契約書、報告文の型なども見直しておくと、実際の対応が落ち着いてしやすくなります。
持ち物や移動の流れも整理しておく
訪問時の持ち物、鍵の管理方法、移動ルートの考え方など、普段の仕事に活かせる情報も、忙しくなる前に整えておきたい部分です。実際の仕事が増えてから慌てて修正するより、時間のある時期に考えておく方が無理がありません。
わたしは、時間があった際には『自分の対応エリア内の動物病院の情報』を調べるようにしています。休みは何曜日なのか、何時から開いているのか、何が得意分野なのかなど知っていると、いざというときに役立ちます。
自分にとって『何をどこまで準備しておけば安心か』を把握し、必要な情報を確認しておくと、依頼が増えたときにも対応しやすくなります。
学びの時間にあてると、仕事の幅を広げやすくなる
閑散期は、知識や技術を深める時間にも使えます。
ペットシッターの仕事は、ただお世話をするだけでなく、保護者さんに安心して任せてもらうための説明力や判断力も大切です。
知識を増やしておくことは、自分の自信にもつながりやすくなります。

資格の勉強や取得を進める
ペット関連の資格に興味があるなら、閑散期は勉強を進めやすい時期です。
資格があるだけで仕事が増えるとは限りませんが、学ぶ過程で得た知識は、日々のお世話や説明の場面で役立つことがあります。
また、資格取得そのものだけでなく、『何を学んでいるのか』『どう仕事に活かしていきたいのか』を言葉にできるようになると、プロフィールや自己紹介にも厚みが出ます。
もちろん、資格を取ればすぐに依頼が増える、というほど単純ではありません。
ただ、学んだ内容は自己紹介やホームページのプロフィールにも活かしやすく、『どんな視点でペットと暮らしを見ているのか』を伝える材料にはなります。
本や講座で、苦手な分野を補強する
資格だけでなく、本を読んだり、講座を受けたりして知識を補強するのもおすすめです。
たとえば、犬猫の行動、シニアケア、応急対応、保定、接遇、文章の書き方など、学べることは意外と多くあります。
気になることが複数の分野におよぶときでも全部を一度に広げるより『自分の強みにするために知りたい知識』や『まだ自信が持てないこと』から優先して学ぶと、実務に結びつきやすいです。
ほかの現場で経験を積むという考え方もある
自営業者として届けを出していてもほかの仕事をすることは可能です。
閑散期に、ペットショップ、トリミングサロン、動物病院関連、ペットホテルなど、ほかのペット業界でアルバイトをして経験を積む、というのも時間の有効な使い方のひとつ。
もちろん職場や業務内容によって向き不向きはありますが、現場で得られる学びは多いものです。
接客の仕方、衛生管理、動物の扱い方、飼育用品の知識など、別の角度から経験を積むことで、今後の仕事に活かせることもあります。
閑散期こそ、知ってもらうための動きもしておきたい
依頼が少ない時期は、ただ連絡が来るのを待つだけでなく、知ってもらうための動きを少しずつ続けることも大切です。
とくに開業したばかりのころは、『存在を知ってもらうこと』そのものが大きな課題になりやすいからです。
派手な宣伝はできなくても、地道な積み重ねが後から効いてくることもあります。
チラシ配布で地域を歩いてみる
対応エリアの中を実際に歩いてみると、どんな住宅が多いか、どこに掲示スペースがありそうか、どのあたりが動きやすいかなど、ネットだけではわからないことが見えてきます。
また、住宅街を歩けば、玄関に犬のステッカーが貼られていたり、窓際に猫の姿が見えたりすることもあります。
チラシ配布はすぐに反応が出るとは限りませんが、地域に根ざした仕事をしていくうえでは、無駄になりにくい行動だとわたしは思います。
配る場所や置かせてもらえる場所を考えること自体が、その地域に対する理解を深めることにもつながります。
ブログやSNSで発信の土台を作る
ホームページとは別に、ブログやSNSで発信を続けるのも、閑散期に進めやすいことのひとつです。
すぐに集客に直結しなくても、考え方や人柄、仕事への向き合い方を知ってもらうきっかけになります。
たとえば、
などは、発信の題材にしやすい内容です。
ブログにどんなことを書くといいかについては、こちらのページにまとめています。
相談しやすい窓口になっているか確認する
せっかく興味を持ってもらっても、問い合わせ方法がわかりにくいと、そこで離れてしまうことがあります。
連絡先、問い合わせフォーム、返信までの流れなどがわかりやすいかも見直しておきたいところです。
また、返信文の印象や、最初に送る案内のわかりやすさも、依頼につながるかどうかに関わってきます。細かいところだからこそ、時間のあるときに余裕をもって読み直しをしておけるとよいですね。
気持ちが落ちやすい時期だからこそ、働き方も整えておく
閑散期は、時間があるぶん不安を感じやすい時期でもあります。
予定が空いていると、『何かしなければ』と焦ってしまったり、ほかの人と比べて落ち込んだりすることもあるかもしれません。
だからこそ、仕事だけでなく、自分の働き方や気持ちの整え方にも目を向けておきたいところです。
一日の使い方をざっくり決めておく
何も決めずにいると、気づけば一日が終わってしまい、『今日も何も進まなかった』と落ち込みやすくなります。
そんなときは、
というように、ざっくりした枠だけでも決めてみてください。そんな簡単なことで、案外動きやすくなるものです。
完璧にこなす必要はありませんが、少しでも行動に移せたり、前に進んだ実感が持てると、気持ちが安定しやすくなります。
収入面も現実的に考えておく
閑散期が長引くと、気持ちの問題だけでなく、収入面の不安も出てきます。必要に応じてアルバイトや副業を組み合わせることも、無理のない働き方のひとつです。
大切なのは、『ペットシッター業だけで回せないのはダメだ』と思い詰めすぎないことです。生活を守りながら経験や土台を積み上げる時期と考えれば、選択肢はひとつではありません。

わたしは異業種交流会でお会いした人のところで、短期アルバイトをさせていただいたこともあります。

目先の反応より、積み重ねを大切にする
ホームページを整えても、チラシを配っても、すぐに結果が出るとは限りません。
けれど、閑散期に進めたことは、あとから振り返ったときに『やっておいてよかった』と感じることは少なくないと思います。
依頼が少ない時期は、自分自身を育てる準備期間と考えて、土台の見直しや知識の研鑽に努めていけるといいなと思います。
まとめ
ペットシッターの閑散期は、不安を感じやすい時期かもしれません。ですが、仕事が少ないからこそ、サービス内容の見直しや学び、集客の準備に時間を使いやすい時期でもあります。
ホームページや料金表を整えること。資格の勉強や関連する現場で経験を積むこと。チラシ配布や発信を通して、少しずつ知ってもらうこと。
そうした積み重ねは、あとからじわじわと仕事につながっていきます。
すぐに大きな変化が出なくても大丈夫です。今できることをひとつずつ進めながら、これからの依頼につながる土台を育てていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。




コメント