結論:ペットシッターは働き方によっては資格が必須
「動物が好きだからペットシッターとして働いてみたい!」と思ったことはありませんか?
動物が好きな人にとって、さまざまな動物たちと触れ合うことができるペットシッターは魅力的な職業です。
しかし、「ペットシッターになるには資格が必要なの?」「資格なしでも働けるの?」といった疑問を持つ人も多いでしょう。
この記事では、ペットシッターに必要あるいは持っていると役に立つ資格と、それらの資格を取得する方法について、くわしく解説していきます。
結論を申し上げると、ペットシッターは資格がなくても働くことは出来ますが、働き方によっては資格が必須となるケースがあります。
これからペットシッターを目指す方に参考にしていただけましたら幸いです。
ペットシッターになるのに資格は必要?
ペットシッターに国家資格はあるの?
ペットシッターという職業には、特定の国家資格はありません。つまり、法律上は資格がなくてもペットシッターとして働くことは可能です。
実際にペットシッターを募集している会社の募集人材要件をいくつか確認してみたところ、「動物に関する資格をお持ちの方は優遇します」というところはありましたが、何らかの資格を必須条件にしている会社はありませんでした。
資格なしでも働けるの?
ペットシッターとして働くために資格が必要となるか否かは、①正社員やアルバイトとして会社に勤めるか、または②個人事業主として開業するかによって異なります。
ペットシッターを募集する会社に就職する場合
正社員やアルバイトとしてペットシッターを募集している会社に勤める場合には、資格がなくてもペットシッターとして働くことは可能です。
お住まいの、または、自分が働きたいと思っている居住区にペットシッターを募集する会社があるか、インディードや求人ボックスなどの仕事探しサイトで検索してみるか、希望する地域にあるハローワークなどの職業紹介所に相談してみてください。
とはいえ、未資格、未経験でOKという会社でも、動物のお世話に関する知識や経験を証明できる資格があると有利なのは間違いありません。
とくに飼い主が大切なペットを預ける際には、シッターのスキルや知識を重視する傾向があります。
資格を取得しておくことで、「この人なら安心して任せられる」と思ってもらいやすくなります。
資格者は全国に約23万人のペットの資格!【愛玩動物飼養管理士 2級・1級】ペットシッターとして個人開業したい場合
ペットシッターとして個人開業する場合には、資格が必須となります。
なぜなら、ペットシッターの事業は【第一種動物取扱業】の【保管を目的に顧客の動物を預かる業】に該当するためです。
2020年6月以降、この「第一種動物取扱業(保管)」に携わる者として登録するためには、【所定の資格】と【実務経験】の両方の条件をクリアしていなければなりません。
条件がクリアできていなければ保管業者としての登録が認定されず、認定されなければ、当然、開業することは出来ません。

以前は「資格があるだけ」「経験があるだけ」「学校を卒業しただけ」でも登録が認められていましたが、動物愛護法の改正で動物にかかわる仕事の要件が厳格化されました。
つまり、ペットシッターとして働く場合の資格要件は、
ということになります。
ペットシッター開業に必要な資格
個人事業主としてペットシッター業を始めるためには、上記のとおり、動物に関する資格を取らなければなりません。
動物に関する資格であればどんなものでも良い、というわけではなく、動物取扱責任者の要件を満たす資格の取得が必要となります。
動物取扱責任者の要件について
- 獣医師免許を取得していること
- 愛玩動物看護士免許を取得していること
- 次の(ア)、(イ)の両方を満たしていること
- (ア)種別に係る半年以上の実務経験又は実務経験と同等の1年間以上の飼養経験
- (イ)種別に係る知識及び技術について1年間以上教育する学校等を卒業
- 次の(ア)、(ウ)の両方を満たしていること
- (ア)種別に係る半年以上の実務経験又は実務経験と同等の1年間以上の飼養経験
- (ウ)公平性、専門性のある団体が行った試験により資格等を得ていること
未経験からペットシッターを希望する場合、このうちの3番目または4番目の条件達成で要件をクリアすることになるケースが多いかと思います。

ペットシッターとして開業するには、実務経験(または飼養経験)と資格のどちらも必要となります。やはり命にかかわるお仕事。納得の要件ですね。
動物取扱責任者の要件を満たす資格とは?
動物取扱責任者の要件を満たす資格はたくさんあります。
これらの中のうち、ひとつの資格をもっていれば良いので、①取得しやすい、②取得費用が安い、③取得までの期間が短い、④興味があって勉強してみたい、などの自分の求める条件から自由に選んで構いません。

わたしは、愛犬の介護のために愛玩動物飼養管理士を取得し、動物取扱責任者として登録をした後に①ペットシッター士、②老犬介護士、③ペット栄養管理士を取得しました。
各市町村の愛護センターに掲示された資格を見比べてみたのですが、市町村ごとに書いてある資格はまちまちでした。
ちなみに、上記に記載したものは、ペットシッターの登録要件である【第一種動物取扱業(保管)】を満たす資格です。
たとえば、『公認訓練士』を取得した場合、認められる業種は【保管】と【訓練】だけで、【販売】や【展示】などを行うことは認められません。

自分の取ろうとしている資格って、保管業者の要件を満たしているのかな?

ペットシッターやってるうちにブリーダーも始めたくなったら、ほかの資格も取らなきゃいけないってこと??
などというお悩みがある方はもちろん、それ以外の方々も、資格に申し込む前に一度、管轄市町村の動物愛護センターのホームページで資格要件をチェックされると間違いないかと思います。
ペットシッターに役立つ資格
自動車運転免許
仕事をする地域にもよるかもしれませんが、田舎で暮らすわたしにとって、シッター業務に自家用車は必須。
ご依頼の場所への往復に便利なのはもちろんですが、それだけではなく、
- ペットの体調不良時に動物病院まで送迎できる
- 移動に関する無駄な時間(バスの待ち時間など)をけずることができる
- 散歩できる場所が近くにない場合、散歩場所までイヌを乗せて移動できる
- 掃除用具の予備、お世話道具、本など重たい物も積んでおける
- 街灯のない山間部で夜間のお世話するとき、車のライトで照らすことができる
など、たくさんのメリットがあります。

必要があれば、まっくらな山の中でも散歩します(排泄のため)。街灯がないような場所だと、車のライトが重宝するのです。

おさんぽって、大変ね……
上記以外の動物に関する資格
以下の資格や検定は、動物取扱責任者として認められる資格ではありません。
そのため、とくに持っていなくても直接開業には影響しないのですが、ペットシッターとして仕事を始めるとなれば、自分だけの強みも欲しいところ。
やる気とお金と時間があれば愛玩動物看護士を目指してみるというのもアリですが、「さすがにそこまでは……」という場合には、自分ができそうなところで、競合他社と差別化できそうな資格を目指してみるのもいいかもしれません。
- ドッグライフカウンセラー
- ペットBLS(一次救命処置)検定
- ペットロス・ハートケアカウンセラー™検定
- アニマル・ペットロス療法士®
- ホリスティック・カウンセラー
- 愛犬家住宅コーディネーター
- ドッグトレーナーライセンス
- ペットフード販売士
- ペット栄養管理士
- 老犬介護士/動物介護士 など
「犬 資格 検定」や「猫 資格 検定」などで検索すれば、まだまだここに書いた以外にも多種多様な資格や検定が見つかることでしょう。
正直にぶっちゃけてしまいますと、「お金を出せば取れる」程度の簡単な資格もたくさんあります。

残念ですが、まあ仕方がない。民間資格の世界は、当たりハズレのあるものです。
取ってよかった、面白かった資格は『ペット栄養管理士』ですね。
テキストも(値段は忘れましたが)適正と思える価格でしたし、獣医師や専門家など、その道のプロによる授業も大変勉強になりました。
唯一のデメリットは受講のために東京まで行かなければならないことでしたが、現在はWeb開催のようですので、それも解消されていました。
資格取得後は自信をもってペットの栄養相談にも乗れるようになり、これは取得して良かったと思えた資格でした。
ペット栄養管理士で思い出深いのが最後の試験。会場が東大または京大を選べるのですが、わたしは京大で受験させていただきました。あこがれの京大敷地内に正当な理由で入ることができて、めちゃくちゃうれしかったです☻☻
動物に関する資格のなかには取得費用が高額なものもあります。また種類もさまざまで、「どれを取得すればいいのか分からない……」と悩んでしまうことがあるかもしれません。
そんなときは、ひとまず【動物取扱責任者の要件を満たす資格】だけを取得し、登録を済ませ、ペットシッターとして働き始めましょう。
働いていく中で、「こういうケースに備えるための知識がほしい」「あれについて聞かれた時に自信をもって答えられるように勉強しておきたい」という欲求が出たときに、はじめて探してみるのが良いかと思います。

資格の目的は「資格を取得すること」ではなく「知識を得ること」。資格ハンターになってしまわないように気をつけてくださいね。
先に資格を取るべき? それとも経験を優先すべき?
現在、個人での開業を目指すのであれば、資格と経験のいずれも手に入れなければなりません。
| 現在の状況 | すること |
|---|---|
| すでに資格を持っている人 | どこかの動物関係施設で半年以上の実務経験を積む |
| すでに半年以上の実務経験がある人 (※勤務先で「動物取扱実務経験証明書」を出してもらう必要があります。) | いずれかの資格取得を目指す |
| 資格も経験もないという人 | ①資格取得後、動物関連施設で半年以上の実務経験を積む ②実務経験を積んだ後、資格取得を目指す ③資格取得と同時進行で実務経験を積む |
資格もない、経験もないということであれば、そのいずれもこれから取得しなければなりません。
資格ごとに取得までの期間は異なりますが、かりに愛玩動物飼養管理士2級の資格を取得しようとした場合、資格取得までにかかる期間は半年とされています。
資格取得と実務経験、それぞれ順番にこなしていくということでも、もちろん問題はないのですが、資格の取得と実務経験にそれぞれ最短でも半年ずつ(あわせて一年以上)はかかってしまいます。

資格によっては、取得までにもっと長くかかるものも!
わたしのおすすめは、資格に挑戦するのと同時に実務経験を積む方法。

これだと順調にいけば時間が短縮できるというだけではなく、勉強していくなかで出てきた疑問をその場で職場の先輩に聞くことができたり、場合によっては、実際に動物を目の前にして確認することができたりするからです。
とはいえ、人によって状況はさまざまです。「一度にいっぺんには無理!」ということであれば、わたしは資格取得→実務経験という順番をおすすめします。

動物関連の資格を持っていることは、実務経験のための就職でも強みになりますからね。
動物取扱責任者の要件にある『実務経験』の代替措置について
本来、『動物にかんする仕事を常勤で半年以上していた』という実務経験が必要なのですが、『一年間以上の飼養経験』があればクリアできる場合もあります。
常勤で働いていなくても、❶保護ネコなどのボランティアを活動をしていた、❷動物関連の施設でアルバイトとして勤務していた、などの経験でも認められるケースもあるようです。
詳しくはお住まいの市町村の動物愛護センター等に問い合わせてみてくださいね。
ペットシッターになるために
以上、ペットシッターの資格についての話でした。
まとめると、ペットシッターとして働くことは無資格であっても可能です。
ただ、ペットシッター業を個人で開業したいという場合には、動物取扱責任者となる必要があり、その登録をするために資格と実務経験が必須要件となります。
動物取扱責任者の要件を満たす資格には上記のとおり、さまざまなものがあります。
ペットシッターとして今後働きたいということであれば、【第一種動物取扱業(保管)】を満たす資格を取得する必要がありますので、興味のある資格を見つけたら、一度、お住まいの市町村の愛護センターで【動物取扱責任者の要件を満たす所定の資格】に該当するか、確認してみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました☻




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