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未経験からペットシッターになる方法&個人開業に必要な実務経験の条件について

未経験からペットシッターになる方法&個人開業に必要な実務経験の条件について 基本情報
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はじめに

「動物が好きだから、ペットシッターの仕事ができたらいいな」

——そんな思いから、ペットシッターという職業に興味を持った方も多いのではないでしょうか。

けれど、ふと疑問が浮かびます。

  • 「動物に関わる仕事はしたことがないけど大丈夫?」
  • 「未経験者でもはじめられるの?」
  • 「未経験から開業するにはどうすればいい?」

本記事では、そんな不安を抱えるあなたのために、未経験からペットシッターを目指すための方法や働き方、開業に必要な条件などをわかりやすく解説します。

事業所に所属するケースと個人で開業するケース、それぞれの特徴や違いを知ることで、自分に合った道が見つかるかもしれません。

ペットシッターへの第一歩を踏み出したいあなたへ、実際に未経験から開業した著者の視点からリアルな情報をお届けします。

忙しい方への三行まとめ
  • 会社や事業所に勤めるのであれば、未経験でも働けることもある
  • 半年以上の実務経験(または1年以上の飼養経験)がないと個人開業はできない
  • 実務経験に換算されないことも? 働く前に愛護センターへ問い合わせを
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ペットシッターのおもな働き方は2パターン

ペットシッターとして働くには、大きく分けて以下の2つの道があります。

  • どこかの事業所や会社に所属して働く方法
  • 自分で開業して個人で働く方法

ここでは、それぞれの働き方について、未経験者の視点からメリット・デメリットを整理してみましょう。

団体(事業所や会社)に所属して働く場合:未経験でもOK

ひとつめは、ペットシッターを運営している団体(事業所や会社)に正社員またはアルバイトなどとして所属し、仕事を請け負う方法です。

会社によって求人要件はさまざまですので、自分が働きたい会社の要件を調べてもらう必要がありますが、ペットシッターを募集する会社の求人広告をいくつか拝見してみたところ、未経験者OKという会社は多く、窓口は決して狭くないと感じました。

この働き方のメリットは、なんといっても経験を積みやすいことです。

保護者さんとのやり取りやトラブルへの対応、動物との接し方など、実践的なスキルを現場で学ぶことができます。

また、会社に所属した状態で働くことになるため、自分で集客や宣伝をしなくていいという安心感もあります。報告書の書き方やマナーなども、きちんと指導してもらえる場合が多く、「最初の一歩」としてはとても心強い環境です。

にこやま
にこやま

おそらく未経験者のほとんどは『自分が何を知らないかを知らない』という状態。実際に現場に出てみて「あ、こういうことも知っておかないといけないのか!!」ということに気づいたとき、尋ねることができる人が身近にいるというのは、とても心強いと思います。

一方でデメリットとしては、働く時間やシフトが決まっている、報酬が時給制や業務委託制の場合、あまり稼げないことがある、仕事の内容に関して自由度が少ない場合があるなどが考えられます。

「もっと自分のペースで働きたい」と思ったときに、制約があると感じるかもしれません。

勤務のメリット
  • 困ったとき、いつでも頼ったり、質問したりすることが出来る
  • トラブル対応も会社にしてもらえる
  • 自分で集客・営業する必要がない
  • すでにあるルールに則って働けばOK
  • 自分が何を知らないかを知ることが出来る
勤務のデメリット
  • 働く時間やシフトが決まっている
  • 報酬は全額手取りにはならない
  • 「こんなことをしてあげたい」と思っても出来ないこともある
  • この家に行きたくないと思っても、断れないこともある
  • 自分のペースで働くのは難しいかも

自分で個人事業をはじめたい場合:未経験では開業できない

もうひとつの道は、自分で事業を立ち上げて、個人のペットシッターとして活動する方法です。

この働き方の最大のメリットは、自分のライフスタイルや価値観に合わせて仕事ができるという自由さです。料金設定やスケジュール、サービスの内容などもすべて自分で決めることができます。

また、頑張りしだいで収入はどんどん増えていくため、やりがいを感じやすいのも魅力です。

しかし、残念ながら、まったくの未経験から、いますぐに開業することはできません。

なぜなら、ペットシッターとして開業するには「第一種動物取扱業(保管)」として自治体に登録をする必要があるためです。

ペットシッター=第一種動物取扱業(保管)

第一種動物取扱業(保管)として登録をするためには、❶動物取扱責任者の要件として認められた資格を取得するほか、❷半年以上の実務経験、もしくは❸1年以上の飼養経験などの経験があることも求められています。

登録ができなければ第一種動物取扱業(保管)にはなれませんから、ペットシッターとして開業することはできない、ということですね。

開業のメリット
  • 自分のペースで働ける
  • 働いただけ収入は上がっていく
  • 料金や引き受け条件・お世話内容も自由に決められる
開業のデメリット
  • 何もかもが自分の責任になる
  • やることが多すぎて、最初に何から手をつければいいか分からない
  • 困ったとき、頼れる人がいない
にこやま
にこやま

「いずれは独立して自由に働きたい」とお考えの方も、まずは勤務型で実績や経験を積んで、開業に進む、というのが現在の正規ルートですね。

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ペットシッターとして開業する際の実務経験について

ペットシッターとして開業する場合には、半年以上の実務経験または1年以上の飼養経験が必要となります。

これは、動物に関する仕事であればどんな職場でも良い、というわけではなく、

  • 第一種動物取扱業として自治体の登録を受けている事業所であること
  • 常勤の職員として勤務していたこと
  • 6ヶ月以上(目安として換算して約800時間以上)の勤務時間があること
  • 実務経験証明書で勤務実績を証明できること

といった条件が細かく定められています。

また職種に関しても、自分が従事しようとしている種別(ペットシッターの場合、保管業)として「実務経験があることと認められる関連種別」の仕事をしていなければ実務経験として認められません。

【例】実務経験があることと認められる関連種別一覧表

この表は一例であって全国共通のものではありません。今回の記事を書くにあたって、いくつかの自治体のホームページを確認してみたのですが、自治体によって異なる部分がいくつか見つかりました。

自分の選んだ職種が実務経験として換算されるのか、かならずお住まいの自治体の動物愛護センターに確認をするようにしてくださいね。

①販売
(飼養施設あり)
ペットショップ
ブリーダーなど
①販売(飼養施設あり)
⑤貸出し 
②販売
(飼養施設なし)
飼養施設をもたないで取次だけする業者など①②販売
⑤貸出し
③保管
(飼養施設あり)
トリミングサロン
ペット美容業者
ペットホテルなど
①販売(飼養施設あり)
③保管(飼養施設あり)
⑤貸出し
⑥訓練(飼養施設あり)
⑧展示
④保管
(飼養施設なし)
(出張)ペットシッターなど①②販売
③④保管
⑤貸出し
⑥⑦訓練
⑧展示
⑤貸出し動物プロダクション
ペットレンタル業
ペットタレント業など
①販売(飼養施設あり)
⑤貸出し
⑥訓練
(飼養施設あり)
事業所型ドッグトレーナーなど⑥訓練(飼養施設あり)
⑦訓練
(飼養施設なし)
出張型ドッグトレーナーなど⑥⑦訓練
⑧展示動物園
水族館
移動動物園
ふれあいパーク
猫カフェなど
⑧展示
⑨競りあっせん動物オークションなど①②販売
⑨競りあっせん
⑩譲受飼養老犬ホーム
老猫ホーム
①販売(飼養施設あり)
③保管(飼養施設あり)
⑤貸出し
⑥訓練(飼養施設あり)
⑧展示
⑩譲受飼養

この表で見てみると、保護者さんの家に行ってお世話をするペットシッターは④保管(飼養施設なし)に該当します。

ですので、この表でいうと①②販売/③④保管/⑤貸出し/⑥⑦訓練/⑧展示のうち、どのお仕事でも実務経験として認められるということになります。

注意しなければならないこと

ただ、ここで注意してほしい点がひとつ。

将来的に「ペットシッターとして登録してみたものの、ブリーダーもしてみたい」などの希望が出てきた場合、職種によっては、再度、実務経験が必要となってしまう可能性があります。

たとえば、動物ふれあいパークで実務経験を積んだとします。

動物ふれあいパークは⑧展示に該当しますので、ペットシッターとして登録することは可能です。

しかし、ブリーダーとして登録が認められているのは、①販売(飼養施設あり)と⑤貸出しのみ。

動物ふれあいパーク(⑧展示)の経験とペットシッター(④保管)の経験があっても、ブリーダーとして登録することはできません。

にこやま
にこやま

将来的にしてみたいことがあるのであれば、そちらでも登録できるような仕事を選んでおくと間違いないですね。

働く前に、動物愛護センターに問い合わせを

さきほどもお伝えしたとおり、各自治体によって【実務経験があることと認められる関連種別】は異なる場合があるようです。

「ここで働こうかな」という勤務先が見つかったら、自分が働こうと思っている仕事の内容で実務経験の要件を満たすことができるのか、まずは管轄の動物愛護センターに問い合わせてみてください

また、❶動物に関する仕事はしていたけれど、アルバイト勤務だったという場合や❷お金の発生しない地域ネコ保護のボランティア活動をしていたなどという場合などでも、1年以上の飼養経験に該当すればOKという緩和措置も設けられています。

このあたりも各自治体によって該当するか否か、自由裁量が認められているという印象ですので、くわしいことは管轄の動物愛護センターで確認してみてくださいね。

ちなみに、さきにお伝えしたとおり、働こうとしている会社が『第一種動物取扱業として自治体の登録を受けている事業所であること』も条件のひとつですので、上のことを尋ねるついでに、働こうとしている会社・事業所が登録されているかも確認してみるといいですね。

せっかく半年働いたのに、わたしのなりたい職種で登録できないじゃない~

ということがないよう、最初の確認は重要です!

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未経験からでもペットシッターは目指せる

ペットシッターの世界は、未経験からでも一歩ずつ経験を積めば、しっかりと道が開ける仕事です。

未経験でも採用してくれるところは多くありますので、ペットシッターとして働きたいという方は、まずは勤務型として働けるところを探してみるのはいかがでしょうか。

現場での実務を積みながらスキルや知識を身につけることができ、「実務経験あり」として独立・開業を目指すためのステップにもなります。

また、お住まいの地域にペットシッターの会社がないという場合には、ペットショップなどで経験を積んで、個人開業をすることになるかと思います。

にこやま
にこやま

わたし自身も、個人開業するまでは『動物関係の仕事』も『自営業』もしたことのない未経験スタート組。最初は不安だったし、実際に未収入の月も続きましたが、継続さえしていけば何とかなるものです。

それでも「未経験のままペットシッターを開業するのは不安だな」という方には、ペットシッターに関する資格を取得しておくのもおすすめです。

わたしが取得した資格
  • 愛玩動物飼養管理士
  • ペットシッター士
  • 老犬介護士
  • ペット栄養管理士

近年ではオンラインで受講できるペットシッター関連の講座や資格も増えており、自宅にいながらペットシッターに必要な基礎知識や知っておくべき対応策などを学ぶことも可能となってきました。

ペットシッターとしての経験がない状態で開業しなければならないときでも、これらの資格(知識)をもっておくことで強みや自信になりますし、保護者さんからの信頼にもつながります。

動物好きな人が多く活躍するこの仕事では、「真剣な気持ち」と「コツコツ積み上げる意志」がなにより大切です。未経験だからといってあきらめる必要はまったくありません。

大切なのは「動物が好き」という気持ちと「やってみたい」という前向きな意志。

ペットシッターを目指してくださるあなたを心から応援しています!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

では、また☻

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