ペットシッターの仕事は、動物のお世話ができればそれで十分、というものではありません。
実際には、訪問先ごとに必要なものが少しずつ違い、その場で「あれを用意しておけばよかった」と困ることも少なくありません。
特に、開業したばかりのころや、これからペットシッターを目指す段階では、何をどこまで持っていけばよいのか迷いやすいのではないでしょうか。
持ち物がきちんと整っていると、お世話そのものがスムーズになるだけでなく、急な汚れやトラブルにも落ち着いて対応しやすくなります。そうした準備は、保護者さんの安心にもつながります。
そこで今回は、ペットシッターとして仕事をするときに用意しておきたい持ち物を、
- 常に持っておきたいもの
- あると便利なもの
- 普段は携帯しなくても備えておきたいもの
に分けてまとめます。
これから準備を始める方はもちろん、すでに活動している方が持ち物を見直すときにも参考になればうれしいです。
ペットシッターの持ち物は3つに分けると整理しやすい
訪問のたびに必ず使うもの
ペットシッターの持ち物を考えるときは、まず「必ず使うもの」から揃えるのがおすすめです。
ここが整っていないと、お世話そのものや報告、移動に支障が出やすくなります。
毎回ではないけれど、あると安心なもの
次に考えたいのが、使用頻度は高くないものの、必要になったときに困りやすいものです。
こうした道具は、毎回バッグに入れるか、重ければ車内に置くか、自分の仕事スタイルに合わせて決めておくと管理しやすくなります。
緊急時や特定のケースに備えておくもの
さらに、普段は持ち歩かなくても、いざというときに使えるように準備しておきたいものもあります。
こうした備えは、毎日の仕事では目立ちませんが、トラブル時に差が出やすい部分です。
常に持っておきたい持ち物
スマートフォン・充電器・連絡手段
スマートフォンは、保護者さんへの連絡、写真つきの報告、地図確認、緊急時の連絡先確認など、ほとんどすべての場面で必要になります。今のペットシッター業務では、もっとも重要な持ち物のひとつといってよいでしょう。
充電切れを防ぐため、充電器も必須です。
また、車移動が多い場合は、シガーソケットで充電できるものもあると安心です。
契約書・カルテなど、その日に必要な書類
契約書やカルテ、訪問内容のメモなど、その日に必要な書類も欠かせません。
ただし、何でも持ち歩くのではなく、その日の訪問先に必要な分だけ持つようにすると管理しやすくなります。
個人情報の扱いにも関わるため、合鍵と同様、貴重品として持ち運び方や保管方法も意識しておきたいところです。
うんち袋・ゴミ袋・ペットボトルの水
散歩のある訪問では、うんち袋やゴミ袋は必需品です。
また、軽い汚れを流したり、手をすすいだりするときのために、500mlのペットボトルに水道水を用意しておくと役立つことがあります。

ペットシッターのやり方によってさまざまとは思いますが、わたしは「ゴミは取っておいてほしい」というご要望がない限り、ペットの排泄物、まわりの拭いたウェットシート類や食器拭きに使用したキッチンペーパーなどのゴミはこちらでまとめて、持ち帰るようにしています。
清掃に使う基本的な道具
キッチンペーパー、スポンジ、ペットに使える洗剤や消毒などは、汚れや粗相への対応で出番が多い道具です。
保護者さんから指定がある場合、用意されたものを使わせてもらうこともありますが、できるだけこちらで用意した消耗品を使用するようにしています。
自分用の身支度品と着替え
当然ですが、ペットシッターは、動物の毛や汚れが体についたり、雨の日に濡れたりというのは珍しくない仕事です。そのため、着替えやタオル、雨具などは必需品です。
特に一日に複数件まわる日は、大型犬の散歩で汚れた後に、打ち合わせが入ることもあり得ます。
次のお宅に入る前に身だしなみを整えることは最低限のマナーです。
わたしは必ず車に予備の着替えを一式積んでおくようにしています。
あると便利な持ち物
予備のリードやハーネス
散歩のある犬のお世話では、予備のリードやハーネスがあると安心です。
訪問先の道具が傷んでいたり、梅雨時期は前日の雨でまだ乾いていなかったりすることもあるため、予備があるだけで対応しやすくなります。
ただし、勝手に使うのではなく、事前に保護者さんへ確認しておくことが前提です。
ペットシートやビニールシート
ペットシートは、トイレまわりの対応だけでなく、汚れ防止や応急的な敷物として使えることがあります。
ビニールシートも、床を汚したくない場面や濡れた物を一時的に置くときなどに便利です。
手持ちライト
夕方以降の訪問や、照明の少ない場所、玄関まわりや庭先を確認するときなど、ライトがあると助かります。
停電時や夜間の鍵の確認にも役立つため、小型のものをひとつ入れておくと安心です。
わたしは夕暮れ以降の散歩や雨天時の散歩が入っている日は、首から下げられるタイプのライトを持参するようにしています。
虫よけスプレーや季節用品
夏場は虫よけスプレー(ペットにも使えるタイプ)、雨の時期は防水用品、冬場は防寒具など、季節によって必要なものは変わります。
一年を通して同じ荷物にするのではなく、季節ごとに少しずつ入れ替えていくと無理がありません。
キッチンスケール
フードをきっちり量る必要があるお宅では、キッチンスケールがあると便利です。
訪問先に必ずしも計量器があるとは限らないため、食事管理が細かい子のお世話では助かることがあります。
わたしは、初めてお伺いする場合や、ご飯をあげるお世話は初めて担当するという場合は、万一に備えて持参するようにしています。

普段は携帯しなくても、備えておくと安心なもの
自分用の救急道具
絆創膏、爪切り、ハンドクリーム、簡単な応急用品など、自分用の救急道具を備えておくと安心です。
ペットシッターは、水仕事や清掃、散歩などで手荒れや小さな傷ができやすい仕事でもあります。
動物に慣れている人は、小さな傷を放置しがちですが、絆創膏には「保護者さんの家のものを自分の血で汚さない」という意味もあります。
小さな傷でも、そのままにせず処置しておくと安心です。
裁縫セットやガムテープ
頻繁に使うものではありませんが、ほつれや軽い補修、袋の仮止めなど、ちょっとした場面で役立つことがあります。
「なくても仕事はできるけれど、あると助かる」道具のひとつとして備えておくとよいでしょう。

人懐こい大型犬の多頭飼育現場などでは、もみくちゃにされてシャツが破れたり、鞄の紐がちぎれたりというのは珍しくありません。
そういうとき、ささっと処置ができると便利なので、わたしは常に車に置いておくようにしています。
予備のタオル・雑巾・使い捨て手袋
急な汚れや水回りの対応では、タオルや雑巾が多めにあると安心です。
使い捨て手袋も、清掃や衛生面に配慮したい場面で重宝します。
モバイルバッテリー
車で充電できる環境があっても、外出先での待機や長時間の移動があると、スマートフォンの充電が心配になることがあります。
念のための予備電源として、モバイルバッテリーも用意しておくと安心感があります。

持ち物は「迷わず取り出せること」が肝心
荷物が多すぎると、かえって使いにくくなる
持ち物を増やせば増やすほど安心、というわけではありません。
実際には、荷物が多すぎると必要なものをすぐに取り出せず、忘れ物にも気づきにくくなります。
大切なのは、何を持つかだけでなく、どこに入れて、どう管理するかまで決めておくことです。
用途ごとにポーチやケースを分ける
たとえば、
のように分けておくと、準備も確認もぐっとしやすくなります。訪問前の焦りを減らしやすくなるため、特に複数件まわる日は効果的です。
訪問先ごとの「個別セット」を作るのもおすすめ
リピーターのお宅では、「この家ではこれが必要」というものがわかってくることがあります。
そうした場合は、お宅ごとの個別セットを作っておくと、準備の手間もミスも減らしやすくなります。
小さいことですが、こうした「ちょっとでも自分がラクができて、お世話の効率もよくなること」を考えられる人はペットシッターに向いていると思います。
わたしが実際に持っているもの
わたしが実務で持っているものは以下のとおりです。
普段から持つことが多いもの
身につけるか、お家に持って上がるものには、
などがあります。
状況に応じて持つもの
そのほか、
なども状況に応じて準備しており、場合によっては持っていくこともあります。
いざというときのために備えているもの
毎回使うわけではないけれど、あると便利なものは移動手段である車に常に積んでおくようにしています。
ペットシッターの持ち物に正解はひとつではありませんが、実際に仕事をしていると、「絶対に毎回必要なもの」と「たまに役立つもの」が少しずつ見えてきます。
最初から完璧に揃えることはできないかもしれませんが、仕事を続けるうちに、自分なりの定番セットができてくるようになると思います。
持ち運び用のバッグを選ぶ際は、
- 頑丈である
- 持ち運びがしやすい
- 安くてすぐに買い替えができる
- 口にファスナーなどがついていて、落としても中身がこぼれない
というものがおすすめです。
持ち物は使う頻度ごとに整理しておくと便利
ペットシッターの持ち物は、ただたくさん揃えればよいというものではありません。
大切なのは、訪問先で必要になるものを想像しながら、いつも持つもの、あると便利なもの、備えておくものに分けて整理しておくことです。
こうしておくと、忘れ物を防ぎやすくなり、急な汚れやトラブルにも落ち着いて対応しやすくなります。結果として、お世話の質が安定し、保護者さんにも安心していただきやすくなるでしょう。
最初のうちは、何をどこまで持てばよいのか迷うかもしれません。けれど、実際の仕事のなかで少しずつ見直していけば、自分に合った持ち物の形ができてきます。
これからペットシッターを目指す方や、開業したばかりの方は、まずは基本の道具から整えつつ、無理のない形で自分なりのセットを作ってみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。





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