はじめに
ペットシッターとして開業したばかりのころは、『実績という強みがないのに、どうやって依頼をいただけばいいのだろう』と不安になる方も多いと思います。
実際、どれだけ動物が好きでも、どれだけ真面目に準備をしていても、なかなか他人にその情熱は伝わりにくいものです。
ですが、開業直後に必要なのは、立派な実績を並べることだけではありません。
大切なのは、実績が少ない段階でも安心してもらえる伝え方を知り、少しずつ信頼を積み重ねていくことです。
この記事では、開業直後で実績がないときに考えたいこと、最初の依頼につなげるためにできる宣伝方法、そして実績がなくても心証がよくなるホームページの工夫について、わかりやすくまとめます。
開業直後に『実績がない』と悩むのは自然なこと
ペットシッターとして開業したばかりのとき、多くの方が最初につまずきやすいのが『実績がない』という壁です。
お客様の目線から見ると、
という点は、どうしても気になるものです。
ネットショップの買物でも口コミの評価が良いと安心するように、ほかの人からの評価がない(=実績がない)というのは、たしかにハンデのようにもみえます。
なかには、わたしのように『ほかに経験豊富な人がいるのに、選んでもらえるわけはない』と落ち込んでしまう人もいるかもしれません。
ですが、最初は誰でも実績ゼロから始まります。
つまり、開業直後に実績がないことは当たり前であって、落ち込む必要などないということです。
開業したばかりの人が考えるべきは、実績がない中で『どうやって信頼を作るか』ということです。
最初からたくさんの人に選ばれようとしなくても大丈夫です。
まずは、ひとつ目のご依頼につながる土台を整えることを意識していきましょう。
最初の依頼をいただくために、まず考えたいこと
開業直後は、とにかく宣伝を増やさなければと思いがちです。もちろん知ってもらうことは大切ですが、その前に考えておきたいことがあります。
それは、『実績がない自分を、どうしたら安心して選んでもらえるか』という視点です。
ペットの保護者さんは、派手な経歴や華やかな実績だけを見ているわけではありません。むしろ、初めて依頼する方ほど、
といった、基本的な部分から安心感を判断することが少なくありません。
開業直後は、「この人ならきちんと対応してくれそう」と思ってもらえる見せ方を整えることが、最初の依頼につながりやすくなります。
実績がなくても、信頼につながるものはある
『実績がないから何もアピールできない』と思ってしまう方もいますが、実際にはそうではありません。
開業直後でも、信頼につながる要素はいくつもあります。
資格や学びの姿勢
たとえば、動物に関する資格を持っていることや、現在学んでいることは安心材料になります。
資格そのものの数よりも、きちんと勉強している人だと伝わることが大切です。
ペットと暮らしてきた経験
自宅で犬や猫と暮らしてきた経験、これまでに自分のペットを介護したり、点滴や投薬などの看護をしてきたりという経験も、伝え方によっては強みになります。
『犬を飼ったことがあります』だけで終わらせるのではなく、『その犬との出会いのなかで、どんな経験をしてきたか』『どんなことに気を配ってきたか』まで書けると、より信頼感が出ます。
説明などの丁寧さ
もしも依頼をした場合には、その後どのように流れていくのか(たとえば、打ち合わせの流れ、カルテの作成、緊急時の対応、報告方法など)といったことが、きちんと整理されていることも、大きな安心材料です。
経験が豊富でなくても、保護者さんが事前に知りたいと思う流れを、分かりやすく伝えようとする文章からも、誠実さは伝わります。
人柄が伝わる文章
ホームページやSNSの短い文章からでも、やさしさや落ち着き、まじめさが伝わることもあります。
ペットシッターは『人に頼む仕事』でもあるため、サービス内容だけでなく、人柄が見えることも大切です。
開業直後にできる宣伝方法
実績が少ない時期こそ、大々的な宣伝よりも、仕事に直結する可能性の高い自分の地域で必要としてくれる方に知ってもらうことが大切です。
ホームページを整える
今の時代、まず基本になるのはホームページです。
SNSだけでも活動はできますが、依頼を考えている方にとっては、情報がまとまって見られるホームページがあると安心しやすくなります。
特に、以下の内容はわかりやすく載せておきたいところです。
情報が少なすぎると不安になりますし、逆にわかりにくいと離脱されやすくなります。開業直後ほど、『知りたいことが書いてあるホームページ』を意識するのがおすすめです。

開業したてでお金がない場合でも、無料のサービスを使ってホームページを作ることは可能です。わたしも開業当時はWIXを利用していました。

チラシを作って地域で知ってもらう
地域密着型の仕事であるペットシッターは、紙のチラシと相性がよい場合があります。
自分の仕事と競合しない近隣の動物病院、ペットサロン、ペットホテル、ドッグラン、しつけ教室などに置いてもらえれば、必要な方の目に留まる可能性があります。
わたしが最初に作った広告もチラシでした。当時のかかりつけの動物病院やペットサロンにお願いして置かせていただき、開業して最初のご依頼は、そのチラシを見てくださった方からのものでした。
インターネットでの発信が主流になってきた今でも、気になったときにすぐ見返せて、内容が変わる心配もないチラシのようなアナログな宣伝が役立つ場面は多いと思っています。
また、ペットシッターは「近くでお願いできる人を探したい」という需要があるため、地域での接点づくりは思っている以上に大切です。
SNSは「売り込み」より「安心感」を意識する
わたしはしていないのですが、InstagramやXなどのSNSも、知ってもらうきっかけとして役立ちます。
などを発信していくことで、人柄や考え方が伝わりやすくなります。
すぐに依頼につながらなくても、その人の思いや考えていることを何度も読んだり聞いたりするなかで、いつの間にか親近感が湧いてきて、お問い合わせにつながる可能性もあります。
知人・身近な人に開業を知らせる
身近な人に開業したことを伝えるのは、意外と大切です。
直接依頼にはつながらなくても、「知り合いでペットシッターを探している人がいたら紹介するね」と言ってもらえることがあります。
このとき、
などがさっと手渡せるように、名刺やチラシなどの紙媒体があると便利です。
実績なしでも心証がよくなるホームページの書き方
開業直後のホームページでは、実績がないことを無理に隠す必要はありません(そもそも実績の記載は義務ではないので、書く必要もありません)。
それよりも、実績が少ない段階でも安心してもらえる見せ方を意識することが大切です。
自己紹介は『動物が好き』だけで終わらせない
自己紹介に『動物が大好きです』と書く方は多いですが、それだけだと他のサイトとの差が出にくくなります。
たとえば、
まで書けると、その人らしさが伝わります。

サービス内容を具体的に書く
『誠心誠意、お世話をします』だけでは、お客様は内容を想像しにくいものです。
たとえば、『こんな内容のお世話ができます』という文言とともに、
- ごはんの用意と片付け
- お水の交換
- トイレ掃除
- お散歩
- 室内での見守りや遊び
- 簡単なご報告
など、自分にできることを具体的に書くと、依頼後のイメージがしやすくなります。
料金はできるだけ明確にする
料金がわかりにくいと、それだけで問い合わせのハードルが上がります。
基本料金のほかに、出張費や時間延長、頭数追加などがある場合は、できるだけ整理して載せておくと親切です。
開業直後は価格で勝負したくなることもありますが、安さだけを前面に出しすぎると、かえって不安につながることも少なくありません。それよりも、なぜこの料金なのかが納得できる見せ方を意識した方が、安心してもらいやすくなります。

あまりに安く設定してしまうと事業の継続が難しくなりますし、値段を上げたくなってもなかなか上げにくいという状況になりかねません。
ご利用の流れを書く
ペットシッターを初めて依頼する方は特に『どうやって頼めばいいのか』がわからないだけでも不安になります。
ホームページやチラシに、
という一連の流れが書いてあるだけでも、ずいぶん依頼しやすくなります。
緊急時の対応を簡潔に書く
ペットのお仕事では、万が一への備えがあるかどうかも重要です。詳細は個別に契約の際にお話すればよいので、詳しく書きすぎる必要はなく、
などがわかると、責任感のある印象につながります。
開業直後だからこそ、無理に大きく見せなくていい
実績がない時期は不安な気持ちから、つい自分を大きく見せたくなることがあります。ですが、信頼が大事なペットシッターの仕事では、立派に見せることよりも、誠実さの方がずっと大切です。
たとえば、
こうした基本的な対応の積み重ねが、少しずつ信頼につながっていきます。
最初からたくさんの依頼を取ろうとしなくても大丈夫です。まずは一件、そしてまた一件と、安心して任せてもらえる経験を重ねることが、その先の実績になっていきます。
まとめ
開業直後で実績がないと、不安になるのは自然なことです。ですが、最初の依頼につなげるためにできることは、たくさんあります。
実績がない時期こそ大切なのは、
です。
最初の一件は、とても大きな一歩になります。
その一件につながるきっかけは、派手な宣伝ではなく、地道に整えた情報発信や、地域での小さな接点から生まれることも少なくありません。
開業直後だからこそ、焦らず、ひとつずつ。
「この人にお願いしてみよう」と思ってもらえる土台を作ることから始めてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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