はじめに

ん? この前も受診したのに、今回も『初診料』なの?
動物病院の会計で、そんなふうに戸惑ったことはありませんか?
わたしも、領収証を見て「あれ?今日は再診扱いじゃないのか」と疑問に思ったことがあります。
調べてみると、動物病院の初診料・再診料の考え方は、人の病院のように全国一律で細かく決まっているわけではなく、病院ごとに設定が異なるのが実情のようです。
(ちなみに、日本獣医師会の2023年調査では、犬猫の初診料の中央値は1,500円、再診料の中央値は750円でしたが、これはあくまで実態調査であり、全国共通ルールではありません。)
この記事では、『なぜ再診だと思っていたのに初診料がかかることがあるのか』を、できるだけわかりやすく整理していきます。
初診料・再診料の目安はいくら?
まずは、初診料と再診料の目安を見てみましょう。
公益社団法人日本獣医師会の『家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査(令和5年)』によると、犬猫の初診料の中央値は1,500円、再診料の中央値は750円です。再診料は、初診料の半額くらいに設定している病院が多いのかもしれません。
ただし、ここで注意したいのは、これは全国共通の料金表ではないということです。
動物病院の診療料金は、各病院がそれぞれ設定しています。ですから、同じ『再受診』でも、病院によって初診料になることもあれば、再診料で済むこともあります。
動物病院で『再診なのに初診料』になることがあるのはなぜ?
動物病院では、人の医療のように『こういう場合は必ず初診、こういう場合は必ず再診』と全国一律に細かく決められているわけではないようです。
そのため、病院ごとの考え方によって、再受診でも初診料になることがあります。
とくに、次のようなケースでは再診でも初診料になることがあります。

前回の受診からかなり期間が空いている
前回の診察から時間が空いていると、いったん治療が終了したものとして扱われ、あらためて初診扱いになることがあります。
たとえば、
「2週間後にまた来てください」と言われていた
→でもよくなったように見えたので行かなかった
→数か月後にまた同じ症状が出て受診した
このような場合、病院によっては再診ではなく初診料になることがあります。
前回とは別の病気やケガで受診している
たとえば、毎月心臓の定期受診をしている病院に、今度は足のケガでかかった場合です。
保護者からすると『いつもの病院に行っただけ』でも、病院側から見ると前回とは別件の相談です。
そのため、新しい症状については初診料になることがあります。
前回の治療がいったん終了した扱いになっている
風邪や下痢など、比較的短期間で改善が見込まれる症状では、一定期間が空くと『前回の続き』ではなく『新たな受診』と判断されることがあります。
たとえば、『風邪で受診したけれど、1か月半後にまた同じような症状で来院した』というケースでは、病院によっては再診ではなく初診料になることがあります。

(参考)人の医療ではどう考えられている?
ここで参考として、人の医療の考え方も少しだけ見てみます。
厚生労働省の資料では、医科診療報酬における算定上の取り扱いとして、たとえば
といった整理が示されています。
ただし、これはあくまで人の保険診療の考え方です。動物病院にそのまま当てはまるとは限りません。
ですから、『人ではこうだから、動物病院でも必ずそうなはず』と考えるより、動物病院では病院ごとの料金ルールがあると理解しておくほうが自然です。
こんなケースではどうなる?
ここでは、よくありそうな例を見てみましょう。
Case1)「また来てください」と言われたけれど行かず、あとで再発した
獣医師から「2週間後に来てくださいね」と言われたものの、よくなったように見えたので行かなかった。その2か月後に再発して受診した。
この場合、病院によっては前回の続きではなく、新たな受診として初診料になることがあります。
Case2)定期通院中の病院に、別の症状でかかった
慢性の腎臓病で毎月通っている病院に、今日は後ろ足の捻挫で受診した。
この場合は、別の病気やケガについての新しい診察として、初診料になることがあります。
Case3)前回と同じような症状だけれど、かなり日が空いている
猫が頻繁にくしゃみして食欲が落ちていたので受診した。そのあと、しばらく落ち着いていたが、また同じ様子が見られたので、1か月半後に再受診した。
このケースも、病院によっては『前回の続き』ではなく『いったん治療が終わったあとの新たな受診』と見なされ、初診料になることがあります。
初診料を避けたいなら、どうしたらいい?
もちろん、必要な受診を我慢するのはよくありません。そのうえで、会計面の疑問を減らすために意識したいことはあります。
獣医師に言われた再診時期をなるべく守る
受診時に、獣医師から「○日後にまた来てください」と言われた場合は、自己判断で受診をやめず、良くなったように見えても、なるべく指示どおりに受診したほうが安心です。
症状が長引くときは早めに相談する
症状に波がある場合など「もう少し様子を見よう」と思っているうちに期間が空くと、病院によっては初診扱いになることがあります。
それよりも、症状が続くときは早めに相談したほうが、ペットにとっても安心です。
会計時にルールを確認しておく
気になるときは、会計時に
といった点を聞いてみるのもひとつです。
気になるときは、会計で確認してみよう
診察料について疑問があると、獣医師には少し聞きづらいこともありますよね。
そんなときは、受付や会計の方に

今回は再診ではなく初診料になるのは、どういう理由ですか?
と、聞いてみるといいと思います。実際、わたしも不明なところがあれば、受付の方に確認するようにしています。
丁寧な病院であれば、病院のルールに沿って説明してもらえるはずです。ただし、動物病院は時間帯によってとても忙しいことがあります。
急ぎでない場合は、混雑しにくい時間を見て尋ねると、おたがいに落ち着いて確認しやすいでしょう。
まとめ
動物病院で、以前も来たのに初診料がかかっている、ということは実際にあります。
ただし、それは必ずしも間違いではなく、
- 前回から期間が空いている
- 別の症状で受診している
- 治療がいったん終了した扱いになっている
といった理由で、病院ごとのルールにより再診料ではなく初診料になることがあるようです。
会計の不透明は不信につながりやすい。そのため、会計に疑問があるときは、ひとりでモヤモヤするより、病院に確認してみるのがおすすめです。
納得して通える病院かどうかは、治療そのものと同じくらい大切だとわたしは思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました(’ü’)



コメント