「先月も受診したのに、今回も初診料なんだ……。何で?」って思ったことありませんか?
わたしは何度か経験したことがあります。
ということで、今回は動物病院の診察料に関する素朴な疑問のひとつ、「再受診なのに『初診料』がかかるのはなぜ?」について調べてみました。
興味があればお付き合いください。
初診料・再診料の全国平均
まずは、それぞれがいくらくらいするものなのか、全国調査の平均(厳密には「中央値」で平均値ではありません)について見ていきましょう。
参照したのは、日本獣医師会(令和5年9月)の【家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査の調査結果】。
これによると、初診料が1,500円、再診料が750円となっています。
これで見るかぎりだと、再診料は初診料の約半分の価格としている病院が多いのかもしれませんね。
初診料がかかるケースとは?
では、どういった場合に初診料が発生し、どういった場合は再診料で済むのでしょうか。
以下、ヒトのケースでみていきます。

初診料がかかるケース(ヒトの場合)
- その病院をはじめて受診する場合
- 患者が任意に診療を中止し、1ヵ月以上経過した後、ふたたび同じ病院で診療を受ける場合
- 1カ月以内に異なる疾患で治療を受けた場合
- 通常、短期で治るとされる病気で1ヵ月ほど期間をあけて再受診した場合
- 同じ日に同じ病院で、❶ほかの疾病が原因で、❷ほかの診療科かつ❸ほかの担当医の診察を、❹初診として受診した場合
①は当然ですね。
②については、自己判断で勝手に病院に来るのを中止した場合、もしも1か月以上後に同じ病名または同じ症状で再受診しても初診として取りあつかいますよ、という意味です。
③については、たとえばAという病気で病院にかかり、その1カ月以内にBというケガで治療を受ける場合、Bの治療には初診料がかかりますよということです。(※Aという病気が診療継続中であれば、Bの初診料はかかりません。)
④については、いったん治って、また発症したと見なされるため初診料がかかります。
⑤については、❶~❹の条件を満たせば、同じ日に同じ病院で診察を受けても初診料がかかることがある、ということを意味しています。内科、外科、眼科などに分かれている動物病院というのは、まだ多くはないでしょうから、現在のところ、動物病院に関するかぎり、この点は気にしなくてよさそうです。
再診料で済むケース(ヒトの場合)
- ある疾病の診療継続中に、ほかの傷病などが発生して初診を行った場合
- 慢性疾患など明らかに同じ疾病または負傷であると推定される場合
❶については、とある病気で病院にかかっている最中に、新しく発症した傷病などについては初診料はとれませんよ、という意味です。(上記【初診料がかかるケース③】との違いは「診療継続中か、そうでないか」のようです)
❷については、以前病院にかかった理由と明らかに同じ理由で受診したと推定される場合には、再診料で済みますよ、ということです。
初診料・再診料を追加して取られないケース(ヒトの場合)
- 初診時または再診時に行った検査等の結果のみを聞きに来た場合
- 往診等の後に薬だけ取りに来た場合
- 初診または再診時に治療の必要性を認めたが、いったん帰宅し、後日治療を受けに来た場合
- 同時にふたつ以上の原因で初診にかかった場合
これらは初回の初診料ないし再診料に含まれるため、たとえば、①のケースでは、その日に結果を聞く以外に医師の診察を改めて受けるなどをしていない場合には、追加して診察料を取られることはありません。
④については、たとえば湿疹と風邪などふたつ以上の症状を同時に起こして病院にかかった場合、どちらか1回分でしか初診料は算定できず、初診料×2とはなりませんよ、という意味です。
ただし、大学病院や国立病院など多くの科に分かれている病院で受診した場合、上記の【初診料がかかるケース⑤】のような例もあります。

動物病院の場合はどうなの?
さて、上記のケースは厚生労働省に定められた「ヒトの初診料・再診料」に関する定義でした。
では、動物病院の場合はどうなのでしょう?
そう思っていろいろ調べてみましたが、とくにどこかの省に規定があるということはありませんでした。
動物病院に関しては、毎回初診料を算定しようと、初回以外は再診料で算定しようとすべては各獣医師の自由というのが現状のようです。

これは上記の日本獣医師会の調査結果をみても明らかですね。
ちなみに、わたし(の愛犬・愛猫)がこれまでかかったことのある熊本市内の3~4の動物病院の領収証を見返してみると「おおよそヒトの規定にしたがっているのかな?」と思われるような算定の仕方でした。
初診料・再診料の設定の仕方は動物病院ごとにちがう
このようなケースでは、動物病院でも初診料を取られることが多いようです。
Case2.の場合は初診料がかかっても仕方がないですが、Case1.の場合には、獣医師の指示を守っていれば再診料で済んだかもしれません。
また、Case3.の場合、1か月半後ではなく、たとえば2~3週間後に一度再受診することで再診料で済む可能性もあります。

Case3.のような場合は愛するペットが不快な気持ちで過ごす日が一日でも短くなるよう、しっかり根っこから治してあげましょう。
診察料に関して気になることがあれば(獣医師には質問しにくいと思いますので)、動物病院の会計の方に尋ねてみましょう。丁寧な動物病院であれば、きちんと教えてくださると思います。
ただし、動物病院は忙しい時間帯があると思いますので、急ぎでなければ、なるべく時間のあるときを見計らって尋ねていただければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました☻
・公益社団法人 日本獣医師会(https://jvma-vet.jp/clinic/ryokin_pdf/r5.pdf)



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