はじめに
梅雨の時期は、人だけでなく犬や猫も体調を崩しやすくなる季節です。
雨が続いて気温や湿度が高くなると、皮膚や耳のトラブルが起きやすくなったり、食欲が落ちたり、お腹の調子を崩したりすることがあります。高温多湿の環境は皮膚トラブルを悪化させやすく、梅雨どきは嘔吐や下痢、食欲不振などの胃腸症状にも注意が必要とされています。
ペットシッターは、毎日いっしょに暮らしている保護者さんとは違う立場だからこそ、かえって小さな変化に気づけることもあります。
この記事では、梅雨の時期に見られやすい犬猫の不調と、訪問時に確認しておきたいポイントを、ペットシッターの視点から整理していきます。
梅雨の時期は、なぜ犬猫の体調が崩れやすいのか
高温多湿で皮膚や耳のトラブルが起こりやすくなる
梅雨は湿度が高く、皮膚や被毛のあいだが蒸れやすい時期です。
この状態が続くと、皮膚炎やかゆみ、耳のべたつきやにおいなどにつながることがあります。湿度は、アトピー性皮膚炎のある犬のかゆみの強さと関連したという報告もあります。
気圧や生活リズムの変化で食欲やお腹に影響が出ることもある
梅雨どきは低気圧が続きやすく、活動量も落ちやすい季節です。
その影響で、なんとなく元気がない、食欲が落ちる、便がゆるくなる、吐いてしまうといった変化が出ることがあります。
雨続きによる運動不足やストレスも見逃せない
散歩量が減ったり、家の中で過ごす時間が長くなったりすると、犬はストレスをためやすくなります。
その結果、食欲や便の状態だけでなく、落ち着きのなさや吠え、いたずらといった行動面の変化が出ることもあります。


合羽を着せて散歩に行くと合羽を着ることで不機嫌にさせてしまうし、かといって散歩に連れて行かないとこれまたストレスになってしまうしで、梅雨時期のお散歩は本当に大変です。
訪問時に気をつけたい不調① 食欲の変化
『食べない』だけでなく、食べ方の変化も見る
ごはんをまったく食べないときはもちろんですが、
といった変化も見逃したくありません。
フードが傷みやすい時期だからこそ管理にも注意する
梅雨は気温と湿度が上がり、食べものや食器の衛生状態にも気を配りたい時期です。
食べ残しを長く置かない、ウェットフードは早めに片づける、食器を清潔に保つといった基本も大切です。
食欲低下があるときは、ほかの様子もあわせて確認する
食欲だけで判断せず、
まで確認しておくと、保護者さんへの報告もしやすくなります。
訪問時に気をつけたい不調② 皮膚・耳の変化
体をかゆがる、なめる、こする回数が増えていないか
梅雨どきは、皮膚の赤みや湿疹だけでなく、
といった行動として出ることがあります。
耳のにおい、赤み、べたつきにも気をつける
耳の中は湿気がこもりやすく、外耳炎などのトラブルが出やすい場所です。
頭を振る、耳を気にする、いつもより耳がにおうといった変化があれば、早めに保護者さんへ伝えたほうが安心です。梅雨時期は皮膚疾患や外耳炎に注意が必要という獣医情報があります。
被毛の乾きにくさがトラブルにつながることもある
雨の日の散歩後や、足先・お腹まわりが濡れたままの状態が続くと、蒸れやすくなります。
お散歩に行った後など、体が濡れた時には必ずしっかり乾かすようにしましょう。とくに長毛の子、皮膚が弱い子、外耳炎をくり返しやすい子は意識して見ておきたいところです。

乾かす時間まではない、というときは『雨に濡れない場所に散歩に行く』だけではなく『散歩をやめておく』という判断も大切です。予約日の予報が雨であれば、事前に保護者さんと話し合っておくようにしましょう。
訪問時に気をつけたい不調③ お腹の変化
便のやわらかさ、回数、においをいつも以上に確認する
梅雨の時期は、下痢や軟便、嘔吐などの胃腸トラブルが見られることがあります。
そのため訪問時には、
を確認しておくと安心です。
猫は『なんとなく食欲が落ちている』『なんとなく元気がない』に注意
猫は犬ほど変化をはっきり見せないこともあります。
そのため、食欲不振やお腹の不調があっても、『寝ている時間が長い』『反応が薄い』程度に見えることがあります。
ほぼ初対面というような場合では、なかなか異変に気付きにくいところではありますが、『一般的に猫の不調サインとされる様子』が見られた場合は、必ず保護者さんに報告するようにしましょう。
1回の変化でも、記録しておく価値はある
その場では大きな異常に見えなくても、
といった情報は、あとから振り返ると大事な手がかりになることがあります。
訪問中に少しでも気になる変化があった場合は、あとで迷わないように、報告の中で食欲や便の状態、皮膚の様子を具体的に残しておくと安心です。
梅雨どきの訪問で、ペットシッターが意識したいこと
その日の室温・湿度や過ごし方も見ておく
体調の変化だけでなく、
といった環境面も確認できると理想的です。梅雨どきは室内の温湿度管理や湿度を下げる工夫が重要で、獣医師によっても勧められています。
『少し気になる』は保護者さんに共有しておく
はっきりした異常ではなくても、
のように、保護者さんに共有しておくと安心につながります。

これらのことをきちんとお伝えしておくと、保護者さんが動物病院に連れて行く際の情報として役立ちます。
様子見でよいのか、受診相談が必要かの線引きを持つ
『少し気になる』ではなく、ぐったりしている、何度も吐く、下痢が続く、かゆみが強い、皮膚がただれているなど、明らかな異変があるときは早めに保護者さんへ電話連絡し、必要に応じて受診を相談することが大切です。
食欲不振や嘔吐・下痢が繰り返す場合は受診が勧められています。
梅雨どきの不調は軽い変化から始まることもありますが、ぐったりしている、嘔吐や下痢が続くなど明らかな異変がある場合は、急変時を意識した対応が必要になります。
まとめ
梅雨の時期は、犬や猫にとっても体調を崩しやすい季節です。
とくに気をつけたいのは、
食欲の落ち方、皮膚や耳のかゆみ・におい、便や嘔吐などのお腹の変化
といった、毎日のお世話の中で見つけられる不調です。
ペットシッターは治療をする立場ではありませんが、保護者さんに代わって様子を見る立場だからこそ、気づけることがあります。
梅雨どきは、はっきりした不調ではなくても記録して伝える姿勢が大切になります。
『何だか調子が悪そう』『保護者さんから聞いていた様子と少し違うかもしれない』というような、小さな違和を丁寧に拾っていくことが、梅雨どきの動物たちの安心にもつながります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。





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